「作る」というラス謎

 こんにちは。或いは、はじめまして。Another Vision11期所属の涼宮凪(すずみや なぎ)と申します。当然初めてのAVCCなので過去の人々の投稿を見て大体の雰囲気を見てきました。結局話したいことを話すまで、ですね。

 最近、本格的に冬が始まってきて二つの意味で震えています。冬、というか寒いことは本当に嫌いなので、この時期になると頻繁に寒い世界を恨みます。布団は命。誰か地球の地軸を22.2°にしてくれる人、募集してます。

 なんてことない愚痴は置いといて、本題に移りましょう。

 小説、漫画、イラスト、曲、等々……この世の中は沢山の「創作」で溢れています。謎解きゲームもそうですね。私自身、短い小説(所謂SSという奴ですね)を何個か書いたり、謎はそれ以上に作っています*1。作ると同時に、いやそれよりも多くの回数、他の人が作った創作物を見てきました。短編でも長編の小説でも、単行本の漫画も、綺麗に彩られた絵も、感動を覚えるような旋律も。そして、完成度、伏線のまとまりの揃った謎も。こういった高いレベルの物を見る度、こう思ってしまうのです。「自分はこれだけの素晴らしさを残せるだろうか」「自分が作る価値はあるのか」

 まあ、とんでもなく暗い話をしてしまいましたね。然し、結構頻繁に思ってしまいます。良いアイデアを思いつける思考、そしてそれを完成物として出せる技量を、羨ましいと思ったりもします。自分がこのレベルに到達することは出来るのか……。この考えに陥ってしまう人、私の周りでもいます。やはり皆、それぞれ目標とするものがあって、その領域までとのギャップに打ちひしがれているのだと思うのです。絶賛、成長曲線のどん底真っ只中。そこから抜け出すことは叶うのでしょうか。

 創作は、とてもとても長い道です。一歩近づける様な良いアイデアが浮かんだとして、それを完成系まで持っていける実力があるのでしょうか?当初に思い描いていた完成図通りに進むでしょうか?アイデアの面白さ、良さを担保しながら周りを完璧に固めていくことは、とても難しいでしょう。完成までのゴールが見えていると思っていたら、急に道が途絶えたり、障害物が現れたり。時には未完成になることだってあります。そんなお邪魔要素に道を妨げられても、私たちは、作り続けます。完成を目指して、歩を進めます。色々な伏線を考えながら最後の答えを導く、さながらラス謎みたいですね。その難しさは、「1000人が同じアイデアを思い付いたとき、その内の100人がそのアイデアを作り始めて、そのうちの10人が完成させ、その中でも最も良いものを作れた人がアイデアの第一人者になれる」と言われる程です。そして、最後の閃きを、最後の壁を乗り越えた先にある気持ちよさが、創作にもあるのでしょう。

 自身で感じるギャップからの落込み、それを解消できるもの、私は「感想」と「好き」が正に最強のアイテムであると思います。自分ではない、他の人が自分の外から投げかけてくれる感想。高い目標点を見せつけられても、自分がどれだけそのコンテンツを好きでいるか。この二つは、間違いなく「作る」原動力になっています。

 特に、前者の「感想」は、創作者にとって特別嬉しいプレゼントの様なものでしょう。私も、新しい謎をリリースした後は、クリアツイート*2と一緒に書かれたコメントを見て、「やっぱり作って良かった」と思いますし、最近だと#アナビプリプレ でツイート検索をして、沢山の嬉しい感想をもらっています。制作した皆に万歳*3。感想は、一部始終を知る制作者とは違い、客観的に、起承転結を見てくれます。なので、結構様々な方面で褒められることも多いです。謎解きの中でも、一番好きだった謎がラス謎では無かった、というパターンはかなりあります。(ラス謎は満足度の平均点が高いもの、みたいな感覚がします)

 コンテンツへの愛も、重要なものだと思います。そもそも何で創作をするのかといえば、それが好きだからです。好きなことで、好きなことをしたいという好奇心が、人を動かします。

 結局何が言いたいかというと、何かを作った、作れた人には、いっぱい褒めてあげようということです。一言の短い感動詞でも良いんです。創作物を見て自分が感じたものを、返してあげましょう。

 

 私は、私の好きなものが大好きです。

*1:LINE謎を何個か世に出してます。そろそろ新作を出したい

*2:ポスト?知らない言葉ですねぇ……

*3:特にアレを作り上げたともしびにはスタンディングオベーション